納骨堂経営のための簿記入門

簿記入門講座 仕訳帳

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納骨堂経営のための簿記入門講座 仕訳帳

仕訳帳

 次に、1月の仕訳帳を記帳してみます。仕訳帳の右側の青い数字が取引番号に対応し、赤い単線で区切られた部分が一つの仕訳になります。

(現金)とある行の金額だけに着目して下さい。すると、現金出納帳の収入欄・支出欄と同じ形になります。 では(現金)と借方、貸方が逆に出てくる勘定科目名は何なのでしょうか。 まず現金の増えた原因・理由・目的・手段等を見てみましょう。(表1)
 相手の勘定科目からは、<受入手段>が(現金)であることになります。
001ではEさんから『6,000,000円を元入(出資)された事実』を、貸方に(資本金)6,000,000 と記入する事で表現しています。
008では生徒さんから『2,000,000円を授業料として受け入れた事実』を、貸方に(授業料売上)2,000,000 と記入する事で表現しています。

表1

次に現金の減った原因・理由・目的・手段等も同様に見てみましょう。(表2)
相手の勘定科目からは、<支払手段>が(現金)であることになります。

002ではF不動産に『400,000円を家賃として支払った事実』を、借方に(地代家賃)400,000 と記入する事で表現しています。
003ではK事務機に金庫の代金『400,000円を備品と認識して支払った事実』を、借方に(備品)400,000 と記入する事で表現しています。
004ではG新聞に『500,000円を広告代として支払った事実』を、借方に(広告宣伝費)500,000 と記入する事で表現しています。
005ではHパソコンショップにパソコンの代金『3,000,000円を備品と認識して支払った事実』を、借方に(備品)3,000,000 と記入する事で表現しています。
006ではD文具店に『160,000円を事務用品の代金として支払った事実』を、借方に(事務用品費)160,000 と記入する事で表現しています。
007では郵便代『32,560円を通信費として支払った事実』を、借方に(通信費)32,560 と記入する事で表現しています。
009では『4,930円が行方不明であるという事実』を、借方に(現金過不足)4,930 と記入する事で表現しています。
011では水道料『4,000円を水道光熱費として支払った事実』を、借方に(水道光熱費)4,000 と記入する事で表現しています。
012では電気料『50,000円を水道光熱費として支払った事実』を、借方に(水道光熱費)50,000 と記入する事で表現しています。
013では電話料『49,500円を通信費として支払った事実』を、借方に(通信費)49,500 と記入する事で表現しています。
014では『1,000,000円を給料として支払った事実』を、借方に(給料手当)1,000,000 と記入する事で表現しています。
015では『3,000円をリース料として支払った事実』を、借方に(リース料)3,000 と記入する事で表現しています。

表2

勘定科目とは、取引の性質が類似したものを集計するためのグループです。単に勘定とも科目ともいいます。そのグループに付けた名前が勘定科目名です。
現金過不足勘定とは、帳簿の残高を実際の有高に合わせるために設ける勘定科目で、とりあえず資産勘定に置きます。差額の原因がわかり次第、010のように正しい勘定科目に振替えます。実務上、決算までに差額のわからない場合、小額な場合には、(雑損失)や(雑収入)に振替えます。
多額な場合には、別な勘定科目を作るなどして、引き続き暫定的な資産科目(帳簿より実際の現金が少ない場合)や暫定的な負債科目(帳簿より実際の現金が多い場合)に残して原因究明に努めます。

帳簿の残高<実際の有高 : 貸方 にでてきます。
帳簿の残高>実際の有高 : 借方 にでてきます。

貸借とは、借方と貸方のことです。

余談